「口コミを消します」という商売に違和感を覚えた話

最近、ネット上で
「Google口コミの低評価を消します」
「いいねを押して評価を上げます」
といったサービスを見かけた。

一見すると魅力的だが、少し調べればすぐに分かる。
そもそもGoogleの仕様上、そんなことはできない。

できるのは、不適切な口コミに対して
「これは規約違反ではないか」と代理で申請するだけだ。
天下のGoogleが、金で評価を操作できるような仕組みを許すわけがない。

それにも関わらず、この手のサービスは
フランチャイズ展開され、
・初期費用:数百万円
・月額ストック:2万円前後
といった条件で売られている。

正直に言って、
本当に回収できるのか?
と疑問に思わざるを得ない。


問題は「口コミ」ではなく「設計」にある

そもそも、本当にお金を稼ぎたいなら
「口コミをどう操作するか」ではなく
**「なぜ口コミが生まれるのか」**を考える必要がある。

人が口コミを書く瞬間は、実はほぼ2つしかない。

  • 本当に嫌な思いをしたとき(低評価)
  • 強い満足やインセンティブがあったとき(高評価)

前者は説明不要だろう。
問題は後者である。


「特典付き口コミ」が生むズレ

多くのサービスでは
「口コミを書いてくれたら特典をあげます」
という形で評価を集める。

しかし、このタイミングは往々にして

  • サービスを十分に体験していない
  • じっくり考えて文章を書く余裕がない

という状態だ。

結果として、
口コミは的外れな内容になりやすい。

それは「良い口コミ」ではあっても、
サービスの本質を正しく伝える口コミではない。


本当に価値のある口コミとは何か

口コミを価値あるものにするには、
もらう“タイミング”を設計する必要がある。

例えば、
契約から完了までに時間がかかるサービス業であれば
サービス終了時にアンケートとしてもらう口コミが最も適切だ。

同じ体験
同じ文脈
同じタイミング

で集めた口コミは、
たとえ低評価であっても
そのサービスの本質を正確に指し示す。

それは「評判」ではなく、
改善のためのデータになる。


口コミは操作するものではない

口コミは、
集めるものでも、増やすものでもない。

設計の結果として、自然に生まれるものだ。

一つのコメントを書くまでの
体験・感情・タイミングをどこまで設計できているか。

結局そこを考えない限り、
どれだけ金を払っても
「いい話」以上の成果は出ない。